ChampionsLeague GroupH 第2節

試合結果

ユベントス1:0チェルシー
得点者:キエーザ(46分)

全年度王者として挑むチャンピオンズリーグ2021-2022第二節。今回のグループでのポット2ユベントスとの対戦。互いに主力に怪我人が出ており、ベストメンバーで挑めないこの試合。直近の試合でチェルシーは今季初黒星を喫しており、再浮上のきっかけにしたいところ。両者リーグ戦の調子は対照的で、開幕のスタートでやや失敗気味のユベントス。といっても自力のあるチームであることには変わりなく、リーグの調子は全くといって関係しないチャンピオンズリーグの舞台。
アウェイのユベントス戦が間違いなくグループリーグで一番難しい試合なので、勝利すればグループ突破も見えてくるだろう。

試合総括

試合開始直後からチェルシーが一方的にボールを保持し、試合の主導権を握る展開となった。
ボールを握ってはいるものの、最前線の選手にいい形でボールを供給できず決定的なチャンスを作れない時間帯が長く続いていた。
デリフト、ボヌッチにルカクが完全に抑え込まれた上、ハヴェレツ、ジエフも理想的な形で絡むことができなかった。ユベントスが守備に重心を置き、中央でチェルシーの自由度を奪っていたことでチェルシーはサイドからどうにか崩そうとボールを回していたが、中へのパスが引っかかる回数が増え前半に数回カウンターで決定機を作られてしまう。
ボールは保持しているが、決定的なパスは供給できない。逆にカウンターでチャンスを多く作られてしまう。といった嫌な流れで前半を終えた。
後半の頭から引っかかる回数の多かったマルコス・アロンソに変えてチルウェルを投入し、サイドからの攻撃リズムを変えることを狙ったチェルシーだったが、嫌な流れを変える前に後半開始1分も立たず失点を許してしまった。
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その後、流れは一向にチェルシーに傾くことがなく試合終了。週末のマンチェスター・シティに続き無得点での敗戦となり、今季初の公式戦連敗となった。

単調な攻撃陣

この試合では全くと言っていいほど攻撃に創造性を感じることができなかった。
あえて個人名を出し批判的な書き方をすることを許してほしい。
ハヴェレツ
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自分が理想としている体勢・形でボールを受けることができると得点に繋がるようなプレーを見せることができるのだが、そうでないと全く何をしているのか分からない。
単純に体幹が弱いのか、寄せられると全く機能しなくなる。パスの精度も低く、チャンスメイクが最後までできなかった。終盤に訪れたCKのチャンスでも決めきれず、ヘディング技術の低さが露呈した。

ジエフ
常に周りとの波長のズレを感じた。パスの精度が高く、様々な形のクロスからアシストを記録するプレーが得意な彼は、効果的なパスを通すことができなかっただけか、頻繁にボールを後ろに下げていて、積極性を全く感じなかった。
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ハヴェレツ同様、寄せられると著しく自分のプレーを出すことができなくなる。
彼を見ていて改善が必要と感じるのは、判断力だ。途中交代でピッチから退くまで何回パスや、シュートを相手に当てただろう。通りそうなところにパス、とにかく前にDFが立っていてもシュートと考えがあるのかもしれないが外から見ていると少し無謀な、確率の低いプレーを選択しているように見える。

ハドソン・オドイ
躍動感なし、積極性なし、仕掛けなし、と2年前までオドイを知っているサポーターから見ると非常に物足りないプレーであった。若手ならではの少し強引なプレーを時折見せるも、その果敢に仕掛ける姿勢や躍動感、仕掛けから抜け出した時の呼び込むチャンスの大きさにオドイの魅力は詰まっているはずだ。
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しかし、積極的に仕掛けるどころか確実にパスを通せるコースを探す意識が強く、足を止めてボールを下げるシーンが多かった。このようなプレーを続けているようでは出番は回ってこないだろう。

例に3選手を挙げたが、コバチッチのピンチを招くパスミスや交代で出場したものの効果的なプレーを見せることができなかったチルウェルなど全体的によくない部分が出続けた試合となってしまった。
守備を固められた際に崩し切る想像力が今のメンバーには欠けているのは明確である。
長いシーズンを戦う上では崩しのバリエーションは多ければ多いほどいいに決まっている。PL優勝、CL連覇を目標に前線の改善を期待しよう。

増えてきた怪我人

シーズンが進むにつれて、怪我人が出てきてしまうのは仕方のない話だが、ユーロの影響なのか今年は主力選手に怪我人が多い印象だ。
カンテ、マウント、ジェームズが直近で離脱、メンディは怪我明け、プリシックは長期離脱中といった具合だ。コバチッチ、ジョルジーニョも疲労の色を隠せずプレーにムラが出てきている。
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楽な試合はないが、カップ戦などターンオーバーが可能な試合では積極的にターンオーバーし怪我人やコンディションが悪い選手を減らすようなシーズンの進め方が例年以上に必要だ。

最後に

グループステージはまだ4試合残っており、突破の可能性は十分に残されている。
週末のPLが終わるとインターナショナルブレイクに入るので、リーグ戦で確実に勝利を収めいい雰囲気のままブレイクに突入してほしい。
2週間試合がないのは怪我人やコンディションを落としている選手にとってはいい調整期間にもなるはずだ。

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